USP




Unique Selling Proposition (英)の略。アメリカのコピーライターであったロッサー・リーブス氏(1910-1984)が著書「Reality in Advertising (1961)」で提唱したと言われる概念であり、他社には負けない自社ならではの価値(強み)を、一般消費者に向けて明文化したもの。

USPは一般的に「消費者にとって有益な情報を提案しているか」「他社にはない独自のものか」「多くの人を動かす強力なものか」の3点が基準になります。USPが適切なものであるならば、消費者にとってどんな価値を与えてくれるブランドなのか理解・共感が促され、結果、他社との差別化に繋がっていくのです。

世界で人気を誇るチョコレート菓子M&M'sの「口でとろけて、手にとけない」はUSPの始まりとも言われており、砂糖でコーティングすることによってチョコが溶けにくく、手を汚さずに食べることができるという特徴を伝えている最も有名なUSPとしての事例です。その他に、ドミノピザ「ホットでフレッシュなピザを30分以内にお届けします。もし、30分以上かかったら、ピザの料金はいただきません」、QBハウス「10分の身だしなみ」、iPod「1000曲をポケットに」などもUSPの成功事例として広く紹介されています。

USPは一般消費者がブランドから得ることのできるメリットにフォーカスした、製品またはサービスのファンクショナルベネフィット(機能的価値)と紐づくステートメントであり、一般消費者に興味を抱かせるようブランドの世界観や耳に残るフレーズにフォーカスしたキャッチコピーとは異なります。