CSR




Corporate Social Responsibilityの略で、「企業が果たすべき社会的責任」という意味。企業はあらゆる利害関係者、つまり消費者、従業員、取引関係先、投資家、及び社会全体に対して、自身の行動に対する「説明責任」が求められています。

ピーター・ドラッカーは、代表的著書『マネジメント』(1973)において、「社会的責任の問題は、企業、病院、大学にとって、二つの領域において生ずる。第一に、自らの活動が社会に対して与える影響から生ずる。第二に、自らの活動とは関わりなく社会自体の問題として生ずる。いずれも、組織が必然的に社会や地域のなかの存在であるがゆえに、マネジメントにとって重大な関心事たらざるをえない」と論じています。
典型的なCSR活動として具体的に知られるのは、「地球環境への配慮」や「ボランティア活動支援などの社会貢献」「地域社会参加などの地域貢献」などがあり、他にも「安全や健康に配慮した職場環境と従業員支援」や、「関連法規の遵守やコンプライアンス」「適切な企業統治と情報開示」「誠実な消費者対応」「誠実な取引先との関係」などもCSR活動の一環と言えます。有名な例として、コマツは対人地雷除去機や建設機械を提供し、カンボジアをはじめ対人地雷の被害に苦しむ地域において、地雷除去ならびに復興までのコミュニティ開発のための活動を行っています。また、ロレアルグループでは過去30年にわたり、動物実験代替法の開発を推進し、その開発の過程で「再構成皮膚モデル」(ヒトの皮膚からとり出した細胞を使い、再構成された人工表皮)の実用化に成功し、1989年以降、製品に関する動物実験を全面的に廃止しています。