CSV




Creating Shared Valueの略称で、「共有価値の創造」と訳されます。アメリカの経済学者マイケル・ポーターが初めて提唱した、企業による経済利益活動と社会的価値の創出(=社会課題の解決)を両立させること、およびそのための経営戦略のフレームワーク。CSVの定義は、「企業が事業を営む地域社会の経済条件や社会状況を改善しながら、みずからの競争力を高める方針とその実行」です。社会の発展と経済の発展の関係性を明らかにし、これを拡大することが重視されており、その尺度には「価値」が用いられています。企業が共通価値を創造する具体的な方法は、以下の3つがあると論じられています。1.製品と市場を見直す。2.バリューチェーンの生産性を再定義する。3.企業が拠点を置く地域を支援する産業クラスターをつくる。

例として、ネスレの持つブランドのピュリナでは「おすそ分けプロジェクト」として保護団体にペットフードの支援ができるプロジェクトを行っています。顧客が愛猫のご飯を「ペットのおうち」のウェブサイト経由で定期購入すると、複数の保護団体へフードを届けるという仕組みです。2018年4月から2019年6月で、累計1トンを突破し、1006.2kg = 約1万5千食分が保護猫達に提供されました。また、モスフードサービスでは、お店で使用される生野菜を全国の契約農家で、できるだけ農薬や化学肥料に頼らない方法で栽培しています。2019年度からはGAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)の考え方を取り入れ、本社メンバーが農場の管理状況を確認し、安全な野菜づくりに向けた取り組みをしています。